OTONA BIBLE

2016.03.09

世界を舞台に活躍する
資生堂のスタイリストが語る、
ON/OFF切り替えの必要性

近年、日本では価値観、個人の趣味・嗜好が多様化し、ONだけでなくOFFも楽しみたいという人が急増。かっこいい大人の男性像を尋ねてもONだけを戦い続ける人より、ON/OFFの両方を上手く切り替えて楽しんでいる人の方が人気だ。そして成功者に自身の日常を問うと、やはりその多くはON/OFFを切り離してスマートにどちらも楽しんでいるようす。
しかし、世界で活躍している資生堂トップヘア&メーキャップアーティスト原田 忠氏に聞くと「とはいえ、まだまだ日本はその点で成熟しきれていない。世界で活躍している方々は自分のオリジナリティやスタイルをしっかりと持ち、トレンドはあくまでもエッセンスとして取り入れる程度で自分を確立していますから」とバッサリ。では、ON/OFF切り替えの必要性やその方法とは? ここでその答えを原田氏と共に考えよう。

世界と日本における
「大人」に関する意識の違い

世界を見た原田氏の「大人」とは?

__世界と日本で「大人」の概念って違いますか?
原田氏(以下敬称略):世界と日本でも若者が憧れる「大人」に大きな違いはないかな。
__では、外国人の「大人」と日本人の「大人」の差は?
原田:外国人は程よい気使いやレディファーストなど、人に対してのマナーや相手を敬うところが日本人より上手だと思います。
__「大人」は気使いや敬う心が必要だと思いますか?
原田:仕事ができることや、社会的な地位も大切だけれど、相手を気使い、敬うことが自然にできる人こそ、僕は「大人」だと思うんですよね。そして、海外に行って感じたのは、そういう素敵な「大人」の気使いは幅広いということ。心の気使いだけでなく、ヘア等の身嗜みを整えることも相手に対する気使いとして気を配っているんです。皆、常に整っていますね。
__相手の為の身嗜みということですか?
原田:一見、身嗜みは自分の為のようだけれど、実は相手の為。例えば不潔で相手に不快な思いをさせないとか、会議中に「この人の爪、長いな」と余計なことを考えさせないとか。ヘア等の身嗜みは相手に安心感と信頼を与える、相手のための気使いなんですよ。だから、まずは自分の身嗜みを整えることを素敵な「大人」への第一歩として僕はおすすめしたい。

ONとOFFの切り替えこそが成功への道

__原田氏はONとOFFをどう切り替えていますか?
原田:実は、僕もOFFでニットキャップに頼りがちで(笑)。まだまだ切り替えができていない。服はちゃんとするのに、つい頭は怠ってしまう。ダメですよね……。
__それでも切り替えは必要だと思いますか?
原田:OFFでも必ず誰かに見られているでしょ?
知っている人だけでなく、知らない人の視線もある。だからこそOFFも怠けるのではなく、楽しんでヘアもその他の身嗜みも整えられたらいいと思いますね。
__では、切り替えることのメリットは?
原田:きちんとした印象を与えることが出来るほかに、思考においてもメリットはあると思う。
ONは緊張感を持つことが楽しくてやりがいに繋がるけれど、OFFはリラックスモード。ONの時と同じモノを見ても感じ方や見方が変わるから、僕の場合、新しい発見はOFFの時の方が多いですね。OFFはONを成功させる為の栄養かな。
アウトプットするONとインプットするOFFのバランスが保たれれば、それだけ日々が充実すると思います。だからON/OFFの両方を存分に楽しんで欲しい。

自分プロデュースで
かっこいい自分に変身を

__かっこいい自分に変身するには何をしたらいいですか?
原田:多くの方は仕事が忙しくて、日頃、自分に構ってあげられていないと思うんですよね。だからこそ自分を変えたいと思っている方には自分を大切に、自分に構って欲しい。
__自分を大切にするには何から始めたらいいですか?
原田:まずは自分に興味を持って鏡を見てください。それが大切にすることに繋がるので。人のイメージは第一印象でほぼ固まります。だから仕事で高い目標を掲げる前に、まずヘアや身嗜みを整える方が先決。ここで好印象を勝ち取らないと、後に大きな差が生まれてしまうかも。
__内面をプロデュースする方法は?
原田:鏡を見ていればいいと思いますよ。鏡の中の自分を毎日見ていると、いろんな変化が見えますし、心情も顔に出てきますからね。まずはそうやって自分のことをよく知り、自分プロデュースを始めてください。それがかっこいい自分になる近道だと思います。

PROFILE

[資生堂トップヘア&メーキャップアーティスト]
原田 忠 TADASHI HARADA

資生堂unoの宣伝広告やNY・パリコレクションでのヘア&メーキャップをはじめ、ヘアスタイリング剤商品開発や美容師向けのセミナーなどその活動は多岐にわたる。人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』『テラフォーマーズ』(集英社)のキャラクターをヘア&メークとファッションで3次元化するなど、ヘア&メーキャップ表現による無限の可能性に挑戦、発信し、国内外から高く評価される。著書に「一流の男のボディケア」(PHP研究所)がある。

ON/OFFのスタイリング切り替えで
成功を掴む

ONとOFFのヘアスタイルチェンジを考えるなら、一度はチェックしておきたい働く女性達。
ONでは仕事の邪魔にならないように、そして清潔感や好印象を与えるために顔周りをスッキリさせ、OFFでは巻き髪ヘアやヘアアレンジをして毎日をうま〜く楽しんでいる。しかし髪が短いメンズがON/OFFで差をつけるのはなかなか難しい!?
けれど、もし髪型を変えることができたなら、仕事に対するやる気もオフの日の気分の良さも雲泥の差のはず。では、原田氏が提案するエッセンス程度の流行を取り入れながらも、ON/OFFを自在に操るには何をすれば良いのだろう。
今回は前髪に焦点を当て、ON/OFFの切り替えスタイルを紹介しよう。実は考え方は女性と同じで難しいテクニックは一切不要。ポイントを押さえてすぐに実践開始だ!

ON STYLING

8:2に大胆に分けた、
スリックバックスタイル

スリックバックとはオールバックよりタイトになでつけたスタイル。おでこを見せることで精悍な雰囲気、頼れる男を演出でき、また頭をスクエア型に仕上げることで力強い印象が高まり、さらに男らしさが際立つ。

  • レングス
    ベリーショート
    ショート
    ミディアムショート
    ミディアム以上
  • 髪量
    少ない
    普通
    多い
  • 髪質
    柔らかい
    普通
    硬い
  • クセ
    なし
    弱め
    強め

スタイリング詳細

OFF STYLING

ノーパートのラフで優しい
ニュアンスへア

OFFで意識したいのは親しみやすさ。前髪を下ろしたスタイルで顔を短く見せて、若々しさや優しさを表現。極シンプルなスタイルで手の込んだ感じはしないけれど、毛流れをゆるく感じさせることで楽しみながらもリラックスした雰囲気に。

  • レングス
    ベリーショート
    ショート
    ミディアムショート
    ミディアム以上
  • 髪量
    少ない
    普通
    多い
  • 髪質
    柔らかい
    普通
    硬い
  • クセ
    なし
    弱め
    強め

スタイリング詳細

ONとOFFを切り替える、
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